石の屋根が特徴の
経年優化の家
S邸 新築 RC造 個人住宅
本計画は、土地購入の前段階からクライアントと共に現地を視察し、その土地が持つ特性や建築可能なボリューム、配置計画について十分に検討した上でスタートしました。その結果、37坪の限られた敷地にお庭と駐車場2〜3台のスペースを確保できています。
また、空間に自然に馴染むようにデザインされた階段や、通路に収納や多目的スペースとしての機能を持たせるなど、随所に工夫を施しました。内部空間、外部空間共に面積以上の広がりと機能性を兼ね備える計画となっています。
仕上げ材は、素材本来の質感を尊重し、年月を重ねることで風合いが深まり、暮らしの中でその魅力がより引き立つ住まいを目指し、「汚れ方のデザイン」も考慮した計画としています。
- 用途
- 個人住宅
- 構造
- RC造 2階建
- 間取り
- 2LDK+ロフト
- 延べ面積
- 91㎡
外観は、大きな石に平たい石を取り付けたような、力強さと静けさを大切にした佇まいとしています。
屋根側面は汚れていることに違和感を感じない「石」を露出させています。経年による風化や汚れが、侘び寂びに繋がる計画としました。
時間という要素がデザインを施すことを期待しています。


閉じた外観とは対照的に、内部は窓や吹き抜け階段からやわらかな光と風が巡る開放的な空間です。時間と共に変わる自然光が家の中に豊かな表情を生み出します。
夜の照明は、明るすぎず、落ち着いた雰囲気を大切に設計しています。写真では全ての照明を点けていますが、明るさを落として過ごすのもおすすめです。共働き世帯が増える今、夜の住まいで過ごす時間が暮らしの中心になりつつあり、照明もまた、自然光と同じくらい暮らしの質を左右する大切な要素と考えています。
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